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デスクワークの合間に

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今年も残るところ2ヶ月となり、師走に向けて忙しくなります。

特にデスクワークが長時間続くと、肩こり、首こりの原因となります。

パソコンの画面を見るために顏を近づけると顎があがり、前かがみの姿勢になります。

なるべく、キーボートを打つ際には、机、椅子の高さを調整して肩が上がらないように気をつけましょう。

1時間に1回5分程度でもいいので、画像のようなストレッチを行うと作業効率が上がります。

一度お試し下さい。

2019年11月15日

お灸は、暑い時期にするのが効果的。

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 冬病夏治(とうびょうかち)と言われる冬の病気を夏に治すと言う中医学の養生法の一つです。

 冬に起こる病気、喘息、気管支炎などを夏のまだ病気が発症していない時期に治すということです。

 お灸がメインで、夏の土用の時期に、大椎、風門、肺兪、膏肓にお灸するというものです。

 現代で言えば、インフルエンザ、ノロウィルスによる胃腸炎なども含まれると考えられます。
冷え性や関節炎なども含まれると思います。

 東洋医学で言う補陽つまり、陽を補うことを夏の時期に行うことと言えるでしょう。
陽気が盛んな時期、7月、8月に補陽、お灸をすると陽気が蓄えられて病気にならないと言うことです。

 陽気が盛んな時に、陽気が蓄えられないと冬に病気になると言うことです。

 暑いからと言って冷たい物を取り過ぎたり、エアコンに当たり過ぎると冬に風邪やインフルエンザに感染しやすくなったり、夏に冷たい物を取り過ぎるため、胃腸が冷え、冬にノロウィルスによる胃腸炎に感染しやすくなります。

 令和元年の夏の土用の入りは、7月20日です。20日から18日間が夏の土用と言われる時期です。冷たい物を控え、お灸を試してみるのは、いかがでしょうか?

2019年08月02日

眼精疲労は、自律神経、脳の疲れが原因か?

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 眼精疲労は、「目の疲労」なかでも目のレンズの厚さ(水晶体)を調節して蕉点距離を合わせる毛様体筋の疲労と考えられてきました。

しかし、最近では、自律神経が深く関わっているのではないかと考えられています。

 自律神経中枢は、パソコン作業などで近くを見るため、副交感神経の刺激を毛様体筋に送ります。

 しかし、その一方で、脳は自律神経を交感神経優位に維持しなければ緊張感を保てず高度な作業ができません。自律神経中枢は、脳を交感神経優位に維持しながら、目に対してだけは副交感神経の刺激を出し続けなければならない矛盾が眼精疲労の原因だと言われています。

 眼精疲労を伴う症状は、肩こり、頭痛、頭重感、全身倦怠、のぼせやふらつきなど自律神経失調症と似ています。

目に対しては、副交感神経の刺激を送りながら、脳を交感神経優位の緊張した状態に置くことで、目のレンズを調節する毛様帯筋へ送る副交感神経が痙攣する異常が見られます。

副交感神経の異常スパイクが眼精疲労の原因と考えられています。

東洋医学で眼精疲労を脳の疲れ、自律神経の伝達の異常と考えた場合、「目系」という概念があります。目には、12本の経絡、奇経又五臓とも密接に関係し複雑な構造で構成されています。

「目系」は、現代の解剖学で言う視神経の役割を持つもので、脳と眼球を連絡するものと考えられています。

「目系」を構成するものは、肝、心、腎になります。

 肝と心は直接目系に連絡しています。腎は、脊髄、脳、視神経の役割を持つものと言われています。

 心は、「心は目の使なり」とあるように正しい思惟活動があってはじめて目の機能が十分に発揮されると言われています。
 肝は、「目に開竅する」と言われるようにすべての目疾に関係しています。

 目とくに脈絡膜には、血管が非常に多く、肝の変化がよく目に現れます。

 腎は、「骨髄を主り脳に通じる」と言われています。物が見えるのは、瞳孔より光が入り、視神経から後頭葉まで正しく電気信号を伝達することによる腎の役割と言われています。

眼精疲労の原因は、様々であり、IT眼症、スマホ老眼など目を酷使して起こる疾患、ブルーライトなどの刺激による脳の疲労は、自律神経に深く影響されています。

鍼灸の施術では、目のまわりのツボ、目に関するツボが頭や足にもあり、そのツボの使い方で効果が変わってきます。
「目系」の構成する、心経、肝経、腎経のツボを組み合わせることにより、眼精疲労のみならず、

 自律神経や健忘、倦怠と言った脳の疲れによるものも治療できるものです。

長い休み、スマホやPCと言ったネット環境から離れることが一番必要なことかもしれません。

参考文献

隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感 根本修身著 朝日新聞出版
中医臨床 第32巻第4号 [特別連載]眼科疾患 東洋学術出版社
分冊 解剖学アトラスⅢ 株式会社 文光堂

2019年08月01日

怒ると耳鳴りは、起こるのか?

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 耳鳴り、難聴は、鍼灸の施術の中でも、難治とされる疾患の一つです。原因も分からず、加齢によるものと診断される場合もあります。

 画一化されたマニュアル通りの診察と聞くであろうと思われる薬の処方では、間違ってはいないであろうが、すべての人に100%効くわけでもありません。これは、鍼灸の施術であっても同じで耳の周りに刺せば良いというものでは、ありません。

 めまい、頭痛、肩こりも伴い原因も複雑に絡み合っています。原因の一つの中に感情というものが、大きなウェイトを占める場合があります。

感情の鬱屈のために肝気が条達(のびのびとしていることで肝木の生発の性質を指している)を失って肝気鬱結し、耳鳴り、難聴を引き起こすと考えます。

 感情の鬱屈、突発的な怒りの後に聞こえなくなるというものです。肝鬱気滞と言い、気の滞りが原因で耳鳴り、難聴を引き起こします。

 問診の際、聞き取りにくい状態の患者さんが、合谷、太衝に置鍼しただけで、BGMが聞こえるようになったり、普通の声で会話ができるようになります。

 耳鳴り、難聴がすべて肝鬱気滞が原因で合谷、太衝だけ施術すれば、良くなるというものではなく、患者さんがどのような精神状態なのかを診ることが重要だと思います。

 短気なのか心配性なのか、神経質なのか注意深く診てあげることが、東洋医学に携わる医療の人の仕事なのではないかと思います。

2019年07月28日

天気痛の三要素

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 温度差が激しく、気圧の変化で現れる痛みを「天気痛」と言いますが、天気痛が引き起こす要因は、温度、気圧、湿度の三要素と言われています。
 2月に入り、低温から高温、高温から低温と温度差が激しく、三寒四温と言われている状態が続いています。又気圧の変化は、低気圧の発達に伴い降雪などあり、慢性痛を患っている患者さんには、つらい日々が続いています。

 温度の変化について考えると慢性痛のある人は、「温度不耐性」と言われる少しの温度変化でも慢性痛がひどくなり、特に低温になった時に痛みががひどくなります。ただ、皮膚温によって生じるため、寒いと感じてから生じるため気圧に比べて遅く感じます。

 低気圧が発達し、雪が降る時は、低気圧が接近して雪が降る前に慢性痛の痛みは、感じられます。雪が降り出すと次第に落ち着いてきます。

 最後に湿度これは、雪のことで東洋医学で風寒湿という最も痛みの激しくなる病因の一つとなり、特に雪が降り終えた頃、時間差で体内に残る病因「湿」のせいで長く痛みを持続させます。

 慢性痛の三要素、温度、気圧、湿度の痛みの伝わり方は、気圧の変化が一番早く、2番目に温度、低温により痛みが生じ、3番目に湿度雪により痛みが持続すると考えられます。

 降雪は、台風よりも慢性痛を悪化させる要因が多くありますので、体調には十分気をつける必要があります。
温度差、気圧の変化とともに自律神経に影響します。

  交感神経が興奮させ、血管が収縮され、筋肉を収縮させます。低温、気圧の変化がストレスになり、それに伴い血行不良が起こるとも考えられます。

 体の不調だけでなく、イライラ、気分が落ち込む、女性では生理不順などの症状が現われます。

 体内のバランスを整えるためにも、自律神経を整え、体内に残る「湿」の取り去る施術が必要となります。

鍼灸の施術をお勧めします。

参考文献 

天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法 佐藤純著 株式会社 光文社

2019年07月25日

花粉症の季節には、

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2019年 春の花粉飛散予測(第2報)2018年12月12日発表 日本気象協会

~“多かった前シーズン”よりは少ないが、広い範囲で例年より「やや多い」飛散量に~

花粉シーズンは2月中旬に九州や四国、東海、関東地方の一部からスタート

https://tenki.jp/pollen/expectation/

関東甲信越地方は、やや多め 飛散時期は、2月15日頃の予想だそうです。

シーズンに入る前の早目の施術がお勧めです。

症状が出たからでも、施術効果はありますが、やはり早目の施術がよく効きます。

花粉症には、オーダーメードの施術が必要です。

花粉症の症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目やのどのかゆみ、頭痛、のぼせ、集中力の低下、疲れやすくなる、不眠など症状も多様ですが、発症する原因も様々です。

『花粉症に「なる・ならない」という人による違いがあり、体がスギ花粉というアレルゲンに感作されたあとも、どのようなかたちで症状が出るかという「反応性」の相違が、人ごとにあります。アレルギー細胞にのっているIgE抗体の数も人により違います。

そしてIgE抗体の数が多ければ、症状が強いかと言えば、そうでもありません。

それぞれのアレルギー細胞が出す、ヒスタミン(花粉症の原因になっている物質)違うからです。おなじ量のヒスタミンが出ていても、人によって、反応するヒスタミン受容体の数が違うし、ヒスタミン受容体の感受性の強さが、また人によって違います。

見た目は同じくらいの症状のひどさでも、そこにはヒスタミンの出る量が多い人と、ヒスタミン受容体が感じやすい人がいるから、当然治療の仕方も違ってくる、ということです。

又、鼻の形、鼻の病気の有無も人によって違います。ほかにアレルギーがあるかどうかも、

人によります。』(あなたの知らない花粉症の治し方 大久保公祐著 暮らしの手帖社より引用)

画一的な治療では、花粉症は、治療できません。オーダーメードの施術が必要です。

鍼灸の施術は、その人に合ったオーダーメードの施術です。一度ご相談ください。

参考文献 あなたの知らない花粉症の治し方 大久保公祐著 暮らしの手帖社

2019年07月21日

表層の冷えと深層のコリ -灸頭鍼

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 12月に入り比較的暖かい日が続いていますが、寒くなるこれからの季節に多く用いるのが、灸頭鍼です。

 鍼と灸刺激を同時に行うものです。

 置鍼による鍼の機械的刺激とお灸による温熱的刺激、輻射熱によるものです。

 特に表層の冷え、手で触れてみて冷たい所、そしてさらにその深層にある硬結、コリに鍼の刺激と灸の温熱的刺激が有効です。

輻射熱は、熱の伝導率が上下左右と万面なく伝わり、体の芯まで暖かくなるものです。

腰痛だけに用いるものではないのですが、腰に灸頭鍼をするとお腹まで温かく感じるものです。

一度体験してみては、いかがでしょうか?

2019年07月20日

長引くつわりご相談ください。

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 つわりとは、妊娠初期に起こる、吐き気や嘔吐を伴う症状をいいますが、人により全く起こらないと言う人もいます。


 つわりの原因は、心理的な面もありますが、ケトン体の増加に伴う代謝障害が原因ではないかと言われています。

 つわりは、妊娠16週頃までには、自然に解消すると言われています。まれに臨月まで続く人もいます。

 鍼灸の施術は、つわりだけでなく、妊婦さんの健康の維持、スムースな出産への準備、腰痛、逆子など幅広く施術できます。

 長引くつわりも施術を繰り返せば解消できます。

一度ご相談ください。

参考文献 産婦人科領域の鍼灸治療 形井秀一著 社会福祉法人桜雲会点字出版部

2019年07月19日

水分は、出すことを基本に。

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 今年の夏は、暑かったため、熱中症予防にと水分をよく摂るように言われます。

しかし、過剰に水分を摂ると水毒という状態になります。

 水毒は、体の水分代謝のバランスが崩れることにあります。細胞内の水分と細胞外液、皮下の細胞と細胞の間に水分とのバランスとも言えます。

 体の乾燥を防ぐ水分は、細胞内の水分ことであり、細胞外液は、胃袋・腸管、副鼻腔、肺胞、皮下の細胞と細胞の間(細胞間質)、血液中、目の水晶体などに存在して、冷えやむくみの原因となります。

水分がたまっている箇所     水分を出そうとする症状

胃袋や腸管        →  下痢、嘔吐、腹鳴(ゴロゴロ音)

副鼻腔          →  鼻水、くしゃみ(アレルギー症状)

肺胞           →  うすい水様のタンが出る(喘息)

皮下の細胞間質      →  むくみ

 秋に入り食欲がなく、下痢が続くなどの胃腸障害、せきやタンが止まらないなどの症状を訴える患者さんは多くいます。

 夏の間、冷たい水分の過剰摂取が水毒となり、余分な水分、細胞外液が体に多くあるという状態と思われます。

 では、余分な水分をどのように排出するかというと、腎、腎臓の働きを促すことにあります。東洋医学的には、補腎と言われるものですが、腎だけを補うことではなく、肺と一緒に補うことがポイントになります。鍼灸の治法の一つですが、お近くの鍼灸院にお問い合わせください、治療してもらえます。

 追記

 今年も暑い夏のため、冷たい水分の過剰摂取で内臓が冷えている患者さんは、多いと思います。腰痛は、その一つですが、その他にノロウィルスなどによる胃腸の障害も増えると思います。

           
参考文献 老化は体の乾燥が原因だった! 石原結實著 三笠書房

2019年07月18日

横向きに寝るとよく眠れる。

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 不眠について東洋医学的に考察した本を以前所属していた勉強会の先生が出版しました。

『江戸の快眠法』という本ですが、『病家須知』や『養生訓』などの古典を現代向けにうまくまとめています。

 皮膚体温と深部体温の関係が入眠と関係していることをポイントとして、陰虚による内熱に着眼点を置いています。
 陰とは冷やすことで冷やす成分が少なくなることで体に熱がこもる陰虚内熱と東洋医学的に説明しています。

眠るためには熱を放散することが必要とし、また、『養生訓』を例にうつ熱=内熱に対処する方法として、横向きに寝ることを推奨しています。

入眠前に横を向いて寝ることで、背中からの熱の放散が促されると説明しています。

 入眠時に少し体が熱いと感じた時、布団を背中の上部あたりまで下げ、数分間だけ横を向いて熱を逃がすと良いと書かれています。

 不眠でお悩みの方は、一度お試しください。

           参考文献 江戸の快眠法 東洋医学で眠れるからだを作る 宮下宗三著 昌文社

2019年07月18日

秋バテは、気圧が原因か?

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 ここ数日涼しくなり、秋風が感じられるようになりました。過ごしやすくなったにもかかわらず、体の不調訴える「秋バテ」と言える患者さんが多くいます。

 体が重い、ダルイ、疲れがぬけない、食欲がない、眠れない、寝ても疲れがとれない、寝ても寝たりない、肩がこる、頭痛がする、腰痛、慢性的な症状が悪化しているように感じるという症状が現れます。
9月は、台風、秋雨前線を伴う長雨による気圧の変化、長雨に伴う日照時間の短いこと、日中と夜との温度差など自律神経が乱れすい時期になります。

 特に台風などの気圧の変化は、、自律神経を乱す「気象病」と考えられます。

内耳というセンサーが気圧の変化を察知して、自律神経に影響すると言われています。

 慢性的な頭痛、肩こり、腰痛など台風の接近により、気圧が下がり症状がいつもより悪化します。

台風が去った後もしばらく症状が続きます。

 不調が続くようであれば、自律神経が乱れている状態になります。

 鍼灸の施術は、交感神経、副交感神経のどちらにも正しく働きかけます。自律神経のバランスを鍼灸の施術で整えましょう。

2019年07月17日

酷暑による不眠

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 室内と屋外の温度差を5℃以内することを推奨しています。

 7月から続く酷暑の影響で自律神経が乱れて、倦怠感、動悸、息切れ、めまい、手足のしびれ、手足の冷え、のぼせ、暑くないのに汗が出る、寒くないのに寒がる、そして不眠など自律神経が正しく働かなくなってしまう症状が現れます。

9月になり、暑さも落ち着くと言われていますが、一度自律神経が乱れると元に戻すのに時間がかかります。

 症状が続く原因の一つに不眠があげられます。寝つきが悪い、朝早く目がさめる、寝ても寝たりないなど自律神経が乱れている証拠になります。

 寝つきが悪い、朝早く目がさめることは、交感神経、寝ても寝たりない場合は、副交感神経が原因になります。

 改善方法は、休日はなるべく朝早く起きて、日差しを浴びて、歩くことをお勧めします。早足で30分歩いて、心拍数を上げる有酸素運動を行いましょう。注意事項は、疲れている時、空腹時の運動は避けましょう。

 それでも改善しないようでしたら一度ご相談ください。

2019年07月14日

セロトニンは、鍼灸の施術で増えるのか?

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 パニック障害は、脳の誤作動が原因と言われています。 恐怖や不安に関係している神経伝達物質「ノルアドレナリン」と抑える神経伝達物質「セロトニン」とのバランスが崩れてしまい、セロトニンが減少することにより生じると言われています。

 パニック障害に使用される薬で、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、セロトニンがもとの細胞に再び取り込まれるのを防ぐことで減少を抑え、セロトニンをふやすように働きます。薬以外にセロトニンを増やすことは、運動や日光浴などがあり、サプリメントもあります。鍼灸の施術でもセロトニンがふやすことができます。副作用のない治療として考えられています。


 しかし、鍼灸の施術によるセロトニンの増加は、薬に比べると微量と言われています。リスクの少ない治療方法は、薬を服用しながら、鍼灸の施術を行っていくことがベストだと思われます。鍼灸の治療を薬の代わりと言うのではなく 少ない投与量で副作用が少なく 治療効果が上がることが患者さんが、望まれることだと思います。

 薬と鍼灸の併用をまたは、減薬、副作用にお悩みであれば、第三の選択肢として鍼灸の施術をご検討ください。

参考文献

患者のための最新医学 パニック障害 正しい知識とケア 高橋書店

鍼灸の作用機序から神経内科領域の可能性を探る 臨床神経学雑誌第52巻第11号

2019年07月13日

大腸憩室の出血は、痛み止めが原因か?

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「憩室出血の増加理由の一つに、高齢化のためにひざの痛みなどから非ステロイド性消炎鎮痛薬をのむ人の増加が挙げられています。この薬の副作用として胃や腸の粘膜障害が起きると知られています。」という記事を目にしました。(朝日新聞 「どうしました」 平成30年7月11日朝刊より)

 非ステロイド性消炎鎮痛薬の見解について、書かれた本があります。

「非ステロイド性消炎鎮痛薬は、NSAIDsと呼ばれる痛み止めの薬です。痛みを引き起こす物質をつくりだすシクロオキシナーゼという酵素を押さえ込むことで、炎症の最終段階をブロックし、痛みを和らげるものと言われています。急性の痛みにだけ該当するものであって、組織障害が起こってから1ヶ月も過ぎると、発痛物質はすでに消えています。それにもかかわらず、痛みが続く時は、心理的な物を含めた、もっと複雑なシステムが働いていると推測されます。」(『西洋医学が解明した「痛み」が治せる漢方 井斎偉矢著 集英社新書』より引用)

 ここで言う複雑なシステムとは、東洋医学的な痛みのメカニズムのことと言えます。東洋医学では、痛みの原因を外因、内因、不内外因と分けています。

外因は、六淫と呼ばれる、風邪、寒邪、火邪、暑邪、湿邪、燥邪の六種の病邪からなります。 

内因は、七情と呼ばれる、喜、怒、憂、思、悲、恐、驚の精神因子からなります。 

不内外因は、飲食不節、労倦、外傷などからなります。

外因、内因、不内外因などの発病因子が人体において気血運行障害を引き起こし、疾病が発生すると考えています。

鍼灸の治療は、気血の滞りを改善する目的で、ツボを刺激していくことで、痛みを緩和させるものと考えています。

又、漢方薬の場合は、その処方がツボにあたります。

 さらに『西洋医学が解明した「痛み」が治せる漢方 井斎偉矢著 集英社新書』では、「整形外科では、NSAIDsが効かなかったり痛みが慢性化したりするとトラムセットやリリカのような強い鎮痛薬にシフトする傾向があります。しかし、結局そのような強い薬を服用しても、副作用ばかり増えて、慢性的な痛みは解決しません。整形外科の先生も、行き詰まりを感じているケースが多いと思います。」と言っています。

 患者さんの多くは、今自分に起こっている痛みに対し、簡単に早く治まる方法を見つけようとします。

 仮にその方法で痛みが治まったとしても副作用を伴うものなのかどうかよく吟味しなければ、思わぬ副作用に苦しむ可能性があると考えるべきではないかと思います。

 そこには、経済的な問題があるのかもしれませんが、時間をかけて、診断、施術する重要性は、最終的に患者さんの利益になるものと思います。

2019年07月13日

長引く咳に注意。

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 エアコンの冷たい風に長時間当たり過ぎたり、汗をかいたままエアコンの利いた部屋に入ると一気に冷えてしまいます。

 そのうち咳が出始め、寒気がする、喉が痒い、鼻水、白い痰が出るなどの症状が現れます。風邪と同様初期のうちに対処しておけば、長引くことはないのですが、長期にわたり続くと、咳喘息、アトピー性咳嗽と言われるような症状に変わってきます。

 東洋医学では、初期の咳は、エアコンの冷たい風が原因の場合、外感の咳嗽、風寒のよる咳嗽と診断します。長期の咳は、咳が長期に渡り続くと肺を傷つけ、脾をに影響していきます。

 脾に影響が及ぶと湿を生じさせ痰を形成するようになり、痰湿がさらに肺を傷つける悪循環を生じさせます。これが、内傷の咳嗽、痰湿の咳嗽となります。

 痰が粘っこく、声が出しにくく、胃脘部のつかえなどが特徴になります。

重度の場合、ステロイド剤を使用したりして相談に来る患者さんは、比較的多くなります。

雨の多い時期、6月、7月、9月又気候が比較的落ち着いて来た10月、11月も患者さんはよく相談に来られます。
 予防のために必要なことは、咳は初期のうちにお医者さんに相談する、自分で勝手に診断しないこと、鍼灸の偉い先生は、鼻毛を伸ばすことと言われますが、現代の生活に向かないのでマスクの着用をすること、長袖の着用、汗はマメに拭くこと、冷たい物をとりながら、エアコンの風に直接当たらないようにすることなどが挙げられます。

            参考文献 鍼灸学 臨床篇 東洋学術出版社

2019年07月13日

虫歯でもないのに歯が痛い方へ。

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西洋医学では、虫歯でもないのに歯が痛い場合、非定型歯痛と診断します。

以下に該当する方は、非定型歯痛の場合があります。

・歯やその近くの歯肉、抜歯したあとの部位に痛みがあるが、検査やレントゲン画像に全く異常が認められない。

・痛みの程度は中程度から激痛で、じんじん、じわじわする痛みが、ほぼ一日じゅう途切れることなく、数ヶ月から数年にわたってつづいている。

・痛み止めの薬などでは、痛みがひかない。

 東洋医学では、歯や歯肉に病変がない場合の歯痛を2種類に分類しています。

1)虚火歯痛型

腎は、骨を主り、歯は骨から生じるため骨に関連します。腎陰虚のため、虚熱が生じ、虚熱が歯痛を生じさせます。

・症状としては、歯痛が軽く、あったりなかったりします。歯根が揺れやすく、物を噛むのが、無力で痛む。しばしば煩悶感、腰や下肢の脱力感、手足のほてり、のぼせなどの症状を伴います。

2)腎陽虚歯痛型

過労、慢性病の虚弱などにより腎陽が虚の状態になり、内寒を生じ、気血の運行を障害し歯痛を引き起こします。

・症状としては、歯痛が穏痛、物を噛むと痛む、痛みが頭に放散します。しばしば寒がり、手足の冷え、腰や下肢の脱力感があります。

西洋医学的な症状、東洋医学的な症状に心当たりがある方は、一度ご相談ください。

          
参考文献 口腔顔面痛を治す 健康ライブラリー 講談社

     痛みの中医診療学 東洋学術出版社

2019年07月12日

急性腰痛症(ギックリ腰)は、患部の施術は避けること

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初期は、発症後1週間、回復期は、2,3週間と考えられます。

初期の症状としては、刺すような痛み、激痛、痛い所が固定している、もしくは、痛い所が

分からないが激しく痛い、腰の筋肉の緊張、触れられるのを拒否するなどがあります。

回復期の症状は、腰や下肢の脱力感、体の疲れ、過労によって悪化する、天候雨や曇りの日にに悪化する、暖めると

痛みが軽減するなどがあります。

特に初期発症後、3日間は、炎症が激しい時なので、患部への施術は、せず手や足の

ツボで炎症を抑える施術を行います。

炎症が激しい患部への施術は、症状を悪化させるが場合があります。

初期の症状、痛みが治まると患者さんは治ったと勘違いしますが、炎症が治まると

痛みが引くのが、急性腰痛症の特徴になります。

1週間安静にしていれば、急性腰痛症(ギックリ腰)は治ると言われています。

それは、急性腰痛症(ギックリ腰)になる原因は、過労であるとも考えられます。

過労は、東洋医学で言う腎虚症になります。痛みが治まったとしても、体は、充分

な状態だと言えません。少なくとも回復期発症後2、3週間は、正常な体になるまで

通院することをお勧めします。

2019年07月12日

梅雨になると気持ちが塞ぎがちになるのは、何故か?

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 人の心と体、又自然の環境、四季と密接に関係しています。


 脾臓は、「思う」意思と密接に関係しています。日頃から思慮深い、言い方を換えれば、物事に対して気にしやすい人、もしくは、神経質な人は、胃腸病を患いやすい傾向があります。


 梅雨時は、ジメジメして湿度が高くなり、東洋医学で言う湿邪が体に侵入しやすくなります。
湿邪は、脾に侵入しやすく、胃腸病を誘発させます。おなかが張ったり、食欲がなくなり、小便が少なくなります。


 脾が弱くなると、「思」意思にも影響して、日頃神経質な人は、さらに神経質になり、胃腸病を悪化させます。
梅雨時の過ごし方としては、胃腸を大切にして、思慮深くなりすぎず乗り切ることが大切です。


 ツボとすれば、内関が気持ちを楽にして、陰陵泉、三陰交にお灸をして湿邪を取り去り、足三里で胃腸の力をつけるという治療になります。


 思いあたる症状があれば、一度ご相談ください。

2018年06月16日

梅雨時に起きる症状。

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 梅雨入りして、蒸し暑い季節になりました。梅雨時の体の不調は、湿邪が原因のものが、多くなります。湿邪とは、文字どおり長雨などによる大気中の湿気によるものですが、東洋医学では、湿邪といい病気の原因になるものを言います。

 湿邪の特徴として、重濁性や粘着性があります。体が重たい、頭が重くなる、関節が痛い、足がむくむ、おなか張り、尿が少ないなど体に湿邪が入りこんで起こる症状の一つです。

 また湿邪は、外湿と内湿の2種類があります。外湿は、長雨など自然の環境の変化に伴うものですが、内湿は、体内の余分な水分がある状態を指します。水分の代謝がうまく働かないことによるものです。例えば、冷え症の人や胃腸の働きが弱い人など内湿が原因と言えます。

 特に内湿がある冷え症の方や胃腸の働きの弱い人は、外湿に影響されやく、症状が悪化します。

対処方法としては、体の余分な水分を取り、代謝を上げることです。

 適度な運動で、汗をかきましょう。発汗させる食べ物、しょうがや山椒、麦茶などは、胃腸を整え余分な水分を体から出してくれます。自宅でのお灸もお勧めです。

 湿邪が原因と思われる症状があれば、早めにご相談ください。少しでも快適に過ごしましょう。

2018年06月07日