パニック障害は、脳の誤作動が原因と言われています。 恐怖や不安に関係している神経伝達物質「ノルアドレナリン」と抑える神経伝達物質「セロトニン」とのバランスが崩れてしまい、セロトニンが減少することにより生じると言われています。
パニック障害に使用される薬で、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、セロトニンがもとの細胞に再び取り込まれるのを防ぐことで減少を抑え、セロトニンをふやすように働きます。薬以外にセロトニンを増やすことは、運動や日光浴などがあり、サプリメントもあります。鍼灸の施術でもセロトニンがふやすことができます。副作用のない治療として考えられています。
しかし、鍼灸の施術によるセロトニンの増加は、薬に比べると微量と言われています。リスクの少ない治療方法は、薬を服用しながら、鍼灸の施術を行っていくことがベストだと思われます。鍼灸の治療を薬の代わりと言うのではなく 少ない投与量で副作用が少なく 治療効果が上がることが患者さんが、望まれることだと思います。
薬と鍼灸の併用をまたは、減薬、副作用にお悩みであれば、第三の選択肢として鍼灸の施術をご検討ください。
参考文献
患者のための最新医学 パニック障害 正しい知識とケア 高橋書店
鍼灸の作用機序から神経内科領域の可能性を探る 臨床神経学雑誌第52巻第11号