虫歯でもないのに歯が痛い方へ。

西洋医学では、虫歯でもないのに歯が痛い場合、非定型歯痛と診断します。

以下に該当する方は、非定型歯痛の場合があります。

・歯やその近くの歯肉、抜歯したあとの部位に痛みがあるが、検査やレントゲン画像に全く異常が認められない。

・痛みの程度は中程度から激痛で、じんじん、じわじわする痛みが、ほぼ一日じゅう途切れることなく、数ヶ月から数年にわたってつづいている。

・痛み止めの薬などでは、痛みがひかない。

 東洋医学では、歯や歯肉に病変がない場合の歯痛を2種類に分類しています。

1)虚火歯痛型

腎は、骨を主り、歯は骨から生じるため骨に関連します。腎陰虚のため、虚熱が生じ、虚熱が歯痛を生じさせます。

・症状としては、歯痛が軽く、あったりなかったりします。歯根が揺れやすく、物を噛むのが、無力で痛む。しばしば煩悶感、腰や下肢の脱力感、手足のほてり、のぼせなどの症状を伴います。

2)腎陽虚歯痛型

過労、慢性病の虚弱などにより腎陽が虚の状態になり、内寒を生じ、気血の運行を障害し歯痛を引き起こします。

・症状としては、歯痛が穏痛、物を噛むと痛む、痛みが頭に放散します。しばしば寒がり、手足の冷え、腰や下肢の脱力感があります。

西洋医学的な症状、東洋医学的な症状に心当たりがある方は、一度ご相談ください。

          
参考文献 口腔顔面痛を治す 健康ライブラリー 講談社

     痛みの中医診療学 東洋学術出版社

2019年07月12日