適応障害

 環境の変化、生活環境や人間関係などストレスに感じ、適応障害を発症する患者さんが増えてきます。
適応障害とは、ある特定の状況や出来事(結婚、離婚、就職、人づきあいなど)に負担を感じ、うまく状況に適応できずに行動や心境に支障が出る病気です。
発症は 通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1ヵ月以内であり、ストレス が終結して6ヵ月以上症状が持続することはない」とされています。
ただ、慢性的にストレスが続き、環境の変化に耐えられなくなり、生活に支障が出ると病気の範疇に入ると言われています。

適応障害のタイプ
① 抑うつ気分を伴うタイプでは、憂うつ感や涙もろさ、絶望感、思考力・集中力・判断力 の低下が見られます。感情がコントロールできなくなることもありますが、 症状はうつ病 ほど強いものではありません。

②  不安気分を伴うタイプでは、漠然とした不安感、神経過敏、イライラ、心配などの症状が現れ、不安感から呼吸困難に陥ることもあります。しかし、不安症と診断が下されるほど強い症状ではありません。

③  不安と抑うつの症状が混合したタイプもあります。まず先に体の病気があり、心の病気に発展した場合に、このタイプの適応障害が多く見られるという報告があります。  

④  素行の障害を伴うタイプもあります。 無謀な運転や暴力など攻撃的な行為、 無断欠勤 や万引きなどの規則起こす。

⑤  身体的愁訴を伴うタイプでは、不安や緊張が高まって、発汗、めまい、動悸、呼吸困難、 腹痛、下痢、便秘などの症状が現れます。

⑥ 引きこもりを伴うタイプ、適応障害は子供にも起こります。進学や進級などの環境 の変化に対応できず、不登校や引きこもりなどにつながる。

適応障害の対処方法

1)カウンセリング
カウンセリングなどでストレスの原因を分析し。「力まず(リラックスする)、さげず、(逃げない)、妄想せず(考えすぎない)」ことに心掛け、ストレス耐性、適正を高めることです。

2)薬物療法
不安や抑うつが強いときは、抗うつ薬や抗不安薬を用いますが、副作用頭痛やめまい、吐き気なども伴います。

3)鍼灸の施術
ツボを用いて不安や抑うつなどうつ症状を軽減させます。
指やボールペンで押しても効果があります。
パニック障害にも用いられているツボです。

 

 

参考文献
うつ・適応障害・双極性障害 心の名医7人が教える最高の治し方大全 聞きたくても聞けなかった144問に専門医が本音で回答! 文響社
一目で分かる!必ず見つかる!ツボがちゃんと押せる本 高橋書店