梅雨痛について

梅雨痛は、梅雨特有の気象条件の変化によって引き起こされる身体の不快感や痛みのことを言います。
梅雨痛の症状は人によって異なりますが、頭痛、関節痛、筋肉の痛み、だるさ、気分の落ち込みなどが一般的と言われています。
これらの症状は、湿度の上昇、気圧の変化、天候の不安定さなど、梅雨特有の気象条件によって引き起こされると考えられています。
特に気圧の変化は、自律神経に影響を及ぼすと考えられています。 気圧の変化は、センサーである内耳で感知され、交感神経を興奮させます。 血管が収縮され、筋肉を収縮させます。頭痛、関節痛、筋肉の痛み、だるさ、気分の落ち込みなど起こす原因の一つと考えられます。

中医学では、梅雨時の体の不調は、湿邪といい病気の原因になるものと考えています。湿邪とは、文字どおり長雨などによる大気中の湿気によるものですが、湿邪の特徴として、重濁性や粘着性があります。体が重たい、頭が重くなる、関節が痛い、足がむくむ、おなか張り、尿が少ないなど体に湿邪が入りこんで起こる症状の一つです。

また湿邪は、外湿と内湿の2種類があります。外湿は、長雨など自然の環境の変化に伴うものですが、内湿は、体内の余分な水分がある状態を指します。水分の代謝がうまく働かないことによるものです。例えば、冷え症の人や胃腸の働きが弱い人など内湿が原因と言えます。

 特に内湿がある冷え症の方や胃腸の働きの弱い人は、外湿に影響されやく、症状が悪化します。

湿邪が影響を及ぼす臓器は、特に脾臓つまり胃腸の不調が出やすくなります。
食欲不振、上腹部が張る、下痢をしやすいなどは、胃腸の動きが湿邪により滞ると考えられます。

対処方法としては、体の余分な水分を取り、胃腸の働きを整えることが重要になります。
適度な運動で、汗をかきましょう。入浴すること、発汗させる食べ物、しょうがや山椒、麦茶などは、胃腸を整え余分な水分を体から出してくれます。
健脾利水、胃腸を元気にして湿邪を取り除くということ目的として、陰陵泉というツボにお灸をすることをお勧め致します。胃腸の働きを健やかにして余分な水分を取り除きます。

参考文献 一目で分かる!必ず見つかる!ツボがちゃんと押せる本 高橋書店