心と五臓の関係


意識、思惟、精神、情緒は、脳の機能ですが、東洋医学では、蔵象学説という考え方があります。

意識、思惟、精神、情緒などは、五臓の生理活動と密接に関係があると考えられています。
例えば、心は神、肺は魄、肝は魂、脾は意、腎は志に対応しています。

考え、思いは「神」、無意識な反応力を「魄」、知的な行動能力を「魂」、考え、思いを言葉によって具体化することを「意」、意が方向性を示すと「志」となります。

五臓の生理機能が、正常であれば、脳の機能も正常に機能し、五臓の機能に異常が生じると、脳の機能にも影響します。

逆に精神や意識面での変化が、五臓の生理機能に影響します。

鍼灸の治療は、体の不調とともに心も匡(ただ)しく整えます。

参考文献 鍼灸学「基礎篇」 東洋学術出版社
     霊枢概要 ヒューマンワールド社